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米連邦取引委員会

2021.6.17(木) 掲載
プライバシー保護も担当
 米連邦取引委員会(FTC)は反トラスト法(独占禁止法)が守られているかどうかを監視する独立機関。米司法省の反トラスト局とともに、反トラスト法の執行を担う。日本の公正取引委員会と消費者庁、個人情報保護委員会を合わせたような守備範囲を持ち、競争政策から消費者保護、プライバシー保護まで担当する。
 委員会は委員長を含む5人(任期は7年)で構成する。自社製品の抱き合わせ販売の無理強いや取引先を縛りつけるなどの公正な競争を妨げる取引手法、消費者を欺くビジネスなどの違反行為をやめるように企業に命令を出すことができる。近年は消費者に無断で個人データを利用する企業を調査するケースも目立ち、米国の個人情報保護ルールに大きな影響力を持つ。
 M&A(合併・買収)の審査も重要な機能の一つだ。司法省と協議してどちらが担当するかを決めるが、IT(情報技術)や製薬分野などはFTCが審査することが多い。薬価の上昇を受け、製薬分野のM&A審査を厳しくする方針を打ち出している。