きょうのことばセレクション

投資協定

2015.9.1(火) 掲載
 企業が安心して他国に投資できるよう、他国で活動する企業や企業による投資財産の保護、投資自由化のルールを定めた協定。相手国に直接投資するとき障害になる外資規制を減らして投資環境を整え、企業が進出しやすくする。協定署名後、双方の国内手続きを経て発効する。
 投資協定は現地企業並みの待遇、強制収用など不当な措置で投資環境が悪化した場合の補償、紛争処理の手続きなどを定める。日本が他国と締結しているほとんどの自由貿易協定(FTA)や経済連携協定(EPA)のなかにも、投資協定と同様の規定を盛り込んでいる。資源権益の確保をめざす日本企業からは、相手国との投資協定締結を求める声が根強い。
 日本はかねて世界貿易機関(WTO)など多国間ルールを重視してきたが、2国間の投資協定やEPA締結に積極姿勢を示すようになってきた。これまでに東南アジア諸国連合(ASEAN)やオーストラリアなど10カ国超と投資保護規定を含むEPAを締結した。ロシアや中韓など20カ国超との2国間の投資協定も発効済みだ。
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