きょうのことばセレクション

新規上場

2014.4.1(火) 掲載
 不特定多数の投資家が自由に売買できるよう、株式を証券取引所に新たに上場するのがIPO(Initial Public Offering)。上場で資本市場から機動的に資金を調達しやすくなり知名度向上の効果もあるため、企業にとっては次の成長へのステップになる。一方、正確で迅速な情報開示が求められるなど社会的な責任も増す。
 新規上場の動向は、株式市場とりわけ個人投資家の活気を表すバロメーターの一つといえる。過去にも1987年のNTT(旧電電公社)上場、新興ネット企業の上場が相次いだ2000年代前半など、何度かの上場ブームがあった。08年のリーマン・ショック後は低迷していたが、13年度は53社が上場した。14年度は70~80社に増えるとの見方が多い。
 2月に東証マザーズに上場したアキュセラ・インクは米国に本社がある眼疾患治療薬のバイオ企業。ほかにも介護ロボットスーツを手掛けるサイバーダインが今月26日に上場するなど、顔ぶれも多彩だ。さらに今年はジャパンディスプレイをはじめ大型案件が増える見通しで、市場全体でみれば株式需給の悪化要因になるとの指摘も出ている。
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