きょうのことばセレクション

到達金利

2023.1.1(日) 掲載
 金融引き締めを進める中央銀行が引き上げた政策金利の最も高い水準を指す。金利の引き上げ局面では「速度」「高さ」「長さ」の3つが意識され、到達金利は「高さ」に位置づけられる。ターミナルレートとも呼ばれる。
 米連邦準備理事会(FRB)は市場関係者が予測しやすいよう四半期に1度、米連邦公開市場委員会(FOMC)参加メンバーの金利見通しを公表しており、「ドットチャート」と呼ばれる。2~3年後までの予想水準を示す。12月公表分では到達金利は5.1%程度となった。景気を熱しも冷やしもしない「中立金利」を意味する長期の政策金利見通し(ロンガーラン)も掲載されており、12月時点では2.5%程度を見込む委員が多い。
 市場関係者も中銀の見通しや経済・物価状況などを踏まえて政策金利を予測し金融取引をしている。米金利先物の値動きから金融政策を予想する「Fedウオッチ」によると、14日時点で市場は到達金利が4.9%程度になることを見込んでいる。
到達金利