きょうのことばセレクション

次世代半導体

2022.12.1(木) 掲載
 半導体は分野ごとに次世代品の開発競争が続いている。演算(ロジック)半導体では回路を微細にして計算を担うトランジスタ(素子)の数を増やし、能力を高めてきた。「iPhone」に搭載される最先端チップには160億個のトランジスタが敷き詰められている。スマートフォンなどの急速な性能向上を支えてきた。
 米インテルの創業者が提唱した「トランジスタの集積度は約2年で倍増する」という経験則は半世紀近くペースを保ってきた。半導体の回路の最小寸法が数ナノ(ナノは10億分の1)メートル単位まで小さくなったことで次世代技術開発の難易度は高まり、莫大な投資が必要になっている。インテルもかつて世代移行で足踏みし、巻き返しを図っている。
 現在は台湾積体電路製造(TSMC)と韓国サムスン電子が先端品の量産技術を確立しており、1世代先のロジック半導体も25年には量産に移る計画だ。こうした最先端、次世代の半導体はスーパーコンピューターや高度なAI(人工知能)など大きな演算能力には欠かせなくなっていく。
次世代半導体