ロシア産ガス

　ロシア国内で生産された天然ガス。英BPによるとロシアの天然ガス生産量は2021年に世界全体の17%を占めた。米国に次いで世界2位の規模だ。原油の生産量でも世界3位となっており、外貨獲得のための重要な資金源となっている。
　ロシア産ガスの最大の買い手が欧州だ。21年には欧州連合（EU）が輸入する天然ガスの約4割をロシア産が占めた。BPによると、パイプライン経由での欧州へのガス輸出は年間で1670億立方メートルに及ぶ。
　ロシアによるウクライナ侵攻を受け、EUを含む西側諸国はロシア産原油の禁輸措置を打ち出した。ロシア産ガスの禁輸については意見が割れるが、ドイツなどが依存度の引き下げを進めている。フィンランドのシンクタンクCREAによると、7～8月のロシアのEU向けの化石燃料の輸出額は2～3月に比べ35%減った。米国と英国は9割減となった。