きょうのことばセレクション

次世代型原発

2022.9.1(木) 掲載
 現在の原子炉よりも安全性が高く、効率よく発電できる。既存の軽水炉型の原発をベースに安全性を高めた革新軽水炉など大きく5種類ある。革新軽水炉は他の方式に比べて最も開発が進んでいる。デジタル技術で事故の兆候をつかみ、重大な事故を防ぐことができる。三菱重工業などが開発を進めている。
 注目されているのが出力30万キロワット以下の小型モジュール炉(SMR)だ。原子炉など発電設備の大半を工場で製造し、現地で組み立てるため、現在の原発よりも工期が半分程度になり、建設コストも大幅に安くなる。米国ではバイデン政権がスタートアップ企業による開発を資金支援などで後押ししている。
 米調査会社のポラリス・マーケット・リサーチによると、SMRの市場規模は2030年に130億ドル(約1兆8000億円)に達するとみられている。核分裂時に発生する高熱で水を分解して水素を取り出す高温ガス炉(HTGR)への期待も高い。日本原子力研究開発機構が茨城県大洗町に試験炉を持ち、開発を進めている。
次世代型原発