きょうのことばセレクション

FAANG

2022.7.1(金) 掲載
 米IT(情報技術)大手5社のフェイスブック(現メタ)、アップル、アマゾン・ドット・コム、ネットフリックス、グーグル(上場するのは親会社のアルファベット)の頭文字をとった造語。米国の人気株式評論家、ジム・クレイマー氏が2013年にアップルを除く4社を「FANG」として提唱した。英語の「牙」に「熊(ベア=弱気相場)にかみつく可能性がある銘柄」との意味を込めた。17年にアップルが加わった。
 これらの企業は世界にインターネットが普及する過程で、ネット検索やSNS(交流サイト)など新たなデジタルサービスを展開。事業を通じて集めた世界中の利用者のデータを活用し、新たな製品やサービスの開発につなげることで、収益を拡大してきた。
 成長期待の高さから世界中の投資マネーが集まり、5社の株式時価総額は21年12月には7兆8000億ドル(約1000兆円)を超えた。ただ、米国の金融引き締め懸念が広がるなか、足元の業績に比べた株価の割高さが嫌気され、株価が下落。6月10日時点で合計の時価総額は約5兆4000億ドルにまで低下した。
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