きょうのことばセレクション

直接投資

2022.6.1(水) 掲載
 海外で事業活動を行うため、その国の企業をM&A(合併・買収)を通じて傘下に収める投資や、現地法人を設立して工場や販路を一から作る「グリーンフィールド投資」を指す。短期の投資目的で株式や債券を売買する「証券投資」は含まない。直接投資には海外から受け入れる「対内直接投資」と、国内から海外に向かう「対外直接投資」がある。
 日本企業は1980年代後半から90年代前半にかけて、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国などで、短期間に大規模な直接投資を行った。先進国企業が直接投資の担い手となることが多かったが、近年は中国など新興国の企業も投資主体としての存在感を高めている。
 直接投資の規模を測る手法は、フローとストックの2通りがある。フローは一定期間の投資額を指し、現地企業や子会社の株式取得額や追加投資額、子会社における再投資額から、現地からの撤退などで本国に戻る金額を差し引いて計算することもある。ストックは親会社による投下資本や内部留保の累積額を指す。
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