きょうのことばセレクション

IAEA

2022.4.1(金) 掲載
 国連の関連機関で、核兵器の拡散を防止し、原子力の平和利用の促進を役割とする。「核の番人」とも呼ばれている。日本の故天野之弥氏が2009年から19年まで事務局長を務めた。21年10月時点で173カ国が加盟している。
 主な業務は核物質の検証や、申告された施設への立ち入りなどの査察だ。軍事転用されていないかを確認するためで「保障措置」ともいわれる。核拡散防止条約(NPT)に加盟する非核保有国は保障措置を受け入れる義務がある。ウクライナはNPTに加盟しているが、ロシアの侵攻で査察ができなくなる懸念が強まっている。
 北朝鮮では09年に査察官が追放されて以来、現場に入れず、衛星写真などで分析を進めている。ウラン濃縮などを加速しているイランについては定期的に核開発の状況を報告している。同国での査察も制限されており、正確な把握が難しくなっている。
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