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水際対策

2021.12.1(水) 掲載
 政府が新型コロナウイルスの国内での感染拡大を防ぐために実施する出入国管理措置の総称。出入国在留管理庁による入国制限や厚生労働省が実施する検疫強化が中心となる。入国制限策には査証(ビザ)発給の制限などが、検疫強化策には入国時の検査や入国後の待機措置、ワクチン接種証明書の活用などがある。
 2020年2月に中国の武漢周辺などに滞在歴のある外国人らの入国を拒否して以降、対象地域を広げたり狭めたりして対応してきた。入管庁によると20年の外国人入国者(再入国者を含む)は前年比で86%減った。21年上半期は前年同期に比べ96%減の14万人ほどだった。政府は外国人の新規入国を原則停止していたが11月8日から条件を緩和。外国人のうちビジネス目的の滞在者や留学生、技能実習生らは受入先による行動管理などを条件に新規入国できるようにしていた。
 外国では一般的に「border control」と呼ばれる。海に囲まれた島国である日本の場合、国内では「国境」でなく「水際」対策と通称している。英訳は「border control measures(国境管理対策)」だ。
水際対策