きょうのことばセレクション

6次化

2021.12.1(水) 掲載
 第1次産業である農業や漁業の従事者が、第2次産業(製造・加工)や第3次産業(卸・小売り、観光等)に進出したり、これらと連携して地域資源を活用したりする取り組み。6次産業の「6」は、1次・2次・3次の数字を掛けあわせたものであり、産業の融合により、新たな価値を生み出すことを意味する。
 農林水産の6次産業の2018年度の市場規模は7.5兆円。政府は13年の「日本再興戦略」で20年度までに市場規模を10兆円とする目標を掲げた。農林水産省の報告書「『日本再興戦略 2016』KPIの進捗、及び施策の実行状況について」で進捗状況を「B(進捗途上)」と判定し、今後は一層強力に取り組むとした。各都道府県に窓口となる6次産業化の「サポートセンター」が設置されており、地域ビジネスの創出などを図っている。
 協同組合など1次事業者による「加工」「直売」「民宿」「レストラン」などの19年度生産関連事業の年間総販売金額は農業で2兆773億円、漁業で2301億円となっている。六次産業化・地産地消法に基づく事業計画の認定(10月29日時点)で、農畜産物関係は2302件、水産物関係は193件。6次産業化に向けた総合化事業計画の認定件数の多い都道府県は1位が北海道(163件)、2位兵庫県(118件)、3位宮崎県(112件)。
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