きょうのことばセレクション

スマートメーター

2021.9.1(水) 掲載
 無線通信機能を持つデジタル式の電力計で、これまで1カ月に1度検針員が訪問して確認していた電気の使用状況を30分単位で把握できる。引っ越しの際の電気の使用開始や停止といった作業も電力会社が遠隔でできるようになった。価格は1台1万円程度とされるが人件費といったコストの削減につながるため電力各社は旧型からスマートメーターへの置き換えを進めている。
 普及により、1日のうちの昼間の電気代を高くして夜間は安くするといったきめ細かい料金メニューを提供できるほか、顧客の電力消費量が逐次把握できる「見える化」が可能になる。電力が不足している時間帯の節電に協力した企業・工場に報酬を支払うといった新たなビジネスも登場した。
 電力の使用量は世帯構成ごとに特徴があり、分析すれば5年に1回の国勢調査よりもリアルタイムに地域の特徴を把握できるため電力事業以外での活用も模索されている。日中にある程度の電力を使用していれば日常的に家事をする人がいると予想できるほか、屋根に太陽光パネルを設置していれば環境志向が高いと推計できたりする。自治体が街づくりで活用することも検討している。

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