きょうのことばセレクション

コロナ病床

2021.9.1(水) 掲載
 新型コロナウイルス感染症の患者を入院させる病床。都道府県が主体となって地域の医療機関と調整のうえ、計画を立てて準備する。あらかじめ空床にして即座に患者を受け入れるようにすることもあれば、感染が拡大した段階で入院中の患者を転院させて用意することもある。国からの支援を受けることができる。
 8月11日時点で全国で約3万7000の病床を確保し、約1万8000人が入院する。従来は重症化リスクの高い人を中心に幅広く入院させていた。厚生労働省は感染急拡大を受けて、入院対象を重症者や中等症で重症化リスクのある人に重点化する方針も示した。症状の軽い人や無症状者は自宅やホテルなどで療養する。
 感染力の強いインド型(デルタ型)の影響で、事前の想定を超える感染者が発生し、病床が逼迫している。確保病床が人員不足で運用できない事例もある。もともとはコロナ以外の一般医療とコロナ医療を両立できる体制を想定していたが、一般医療を制限せざるを得ない状況になりつつある。
コロナ病床