きょうのことばセレクション

ターゲティング広告

2021.8.1(日) 掲載
 対象を絞って配信する追跡型のデジタル広告。主流の「オーディエンスターゲティング」ではネットの検索や閲覧、購買といった行動履歴、位置情報、年齢など属性のデータを分析して、個人単位で広告を出し分ける。このうちウェブサイト再訪を促す「リターゲティング」では、例えば車を調べると別のサイトやアプリで車の広告が出る。
 ウェブブラウザー(閲覧ソフト)での識別にはサイト訪問者情報を保存する仕組み「クッキー」を主に使う。このうち、広告会社などサイトの運営元ではない第三者が使うのが「サードパーティークッキー」で、米グーグルは利用を制限する方針だ。こういったデータが使えなくなり広告配信や効果測定の精度が下がれば、広告収入に頼る無料サイトなどにとっては打撃となる。有料化を検討する事業者も出てくる可能性がある。
 企業によるクッキー利用を認めるか、ウェブサイトの運営事業者が利用者に同意を求める動きが始まっている。ただ、実際にクッキー利用を拒否しようとしても手続きが複雑でわかりにくいケースがあるといった問題も指摘されている。
ターゲティング広告