きょうのことばセレクション

eVTOL

2021.8.1(日) 掲載
 垂直に離着陸し、ヘリコプターやドローン、小型飛行機の特徴を併せ持つ電動の機体。「イーブイトール」と読む。政府が2030年代の本格導入を目指す「空飛ぶクルマ」の主流になるといわれている。滑走路が不要で騒音が少ないのが特徴。駆動時に温暖化ガスを出さず、整備コストがヘリコプターと比べ安いといったメリットもある。
 物流や近距離の旅客輸送をはじめ、中長距離の移動、救急搬送など多様な活用方法が想定されている。まず数人乗りの機体が実用化される見通しで、将来的な大型化や無人操縦の可能性も指摘される。
 国内外のスタートアップなどが開発競争を繰り広げており、世界の大手企業も関与を強めている。トヨタ自動車は20年にeVTOLを開発する米スタートアップのジョビー・アビエーションに出資した。米ボーイングや欧州エアバスといった航空機大手も開発に取り組んでいる。安全な運航を担保する法整備が検討課題となっている。
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