きょうのことばセレクション

通信基地局

2021.7.1(木) 掲載
 スマートフォンなど通信機器の利用に向け、音声やデータを電波などで伝送するインフラのこと。鉄塔などに加え、ビルの屋上などに設置されるアンテナなども含まれる。データ容量や速度など通信の性能を左右する。現在、日本国内で全国に行き渡っている「4G」や普及が本格化しつつある「5G」など、通信規格が切り替わるほぼ10年ごとに新たに整備され、設備が入れ替わってきた。
 「5G」基地局の電波は半径1キロメートル程度しか飛ばないとされ、多くの基地局をつくる必要がある。設備の刷新には多額の資金が必要で通信会社の投資負担は重い。国内ではKDDI、ソフトバンクが2030年度までにそれぞれ2兆円規模を投じ5G向け基地局を整備する計画を打ち出している。
 基地局の設備を巡っては、通信機器大手である中国の華為技術(ファーウェイ)、スウェーデンのエリクソン、フィンランドのノキアの3強が、あわせて世界シェアの約8割を握る状況が続いてきた。ただし、ファーウェイについては、通信の安全保障を巡る米中対立の影響で、同社製品を使用しない国・地域が増えている。
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