きょうのことばセレクション

プライム市場

2021.7.1(木) 掲載
 2022年4月に新設される東京証券取引所の3つの市場区分のうち、上場基準が最も厳しい市場を指す。中堅企業向けの「スタンダード」や成長企業向けの「グロース」と異なり、海外の機関投資家などが投資対象とするようなグローバル企業向けの市場だ。
 東証1部からプライムに上場するには、主に2つの基準を満たす必要がある。1つは市場で流通する株式の比率(流通株式比率)を35%以上にすることで、1部(5%未満で上場廃止)より厳しくなる。2つめは流通株ベースの時価総額で100億円以上(従来は5億円未満で上場廃止)だ。算出に使う流通株式の定義も厳しくなり、安定株主の保有分は原則、非流通株式とみなされる。
 日経の試算では、流通株式比率が35%未満は約70社、流通株式時価総額が100億円未満は約490社だった。プライム基準では1日平均の売買代金が2000万円以上であることも求めており、約280社が基準を下回った。これらから重複を除くと約570社となった。東証は6月末を基準日として企業の流通株式比率などを算定し、7月に新区分の適合状況を企業に通知する。これをもとに企業は9~12月末に新市場を選び、東証に申請。22年1月に東証が企業の選択結果を公表する。
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