ロックダウン

　感染症拡大防止のため、外出や行動を制限する措置。新型コロナウイルスのパンデミック（世界的大流行）に伴い、各国政府が2020年以降人々の移動を制限するために相次いで採用した。外出禁止の違反者には罰則を科すなど、私権を制限する場合もある。日本は法律上のハードルから、緊急事態宣言に基づいて外出自粛を要請するにとどまっている。
　人と人の接触を減らすのに有効な手段であるものの、経済活動が大幅に制限されるため景気に悪影響を与える恐れがある。マレーシアでは20年4～6月期の実質国内総生産（GDP）が前年同期比で17.2%減少するなど、ロックダウンの打撃が大きかった。同国では感染力の強い変異ウイルスの拡大で6月1日から全土で再びロックダウンが導入される。
　変異型コロナウイルスが急速に広がる中、インドや中国・広東省などでも一部地域が封鎖される事態となっている。今後、進出している企業の活動に影響が及ぶ可能性も指摘されている。