きょうのことばセレクション

変異ウイルス

2021.4.1(木) 掲載
 従来確認されている新型コロナウイルスに比べて感染力などが強いとされる。世界保健機関(WHO)は特に「英国型」「南アフリカ型」「ブラジル型」を「懸念される変異ウイルス(VOC)」として取り扱い、警戒を強めている。英国型には感染力を強めるとされる「N501Y」と呼ばれる変異が、南ア型やブラジル型には感染後にできる免疫やワクチンの効果を弱める可能性が指摘される「E484K」と呼ばれる変異も確認されている。
 国内では2020年12月25日、英国から入国の5人に英国型への感染が初確認された。その後も海外渡航歴がない人の感染が確認されるなど年明けから国内感染事例が拡大し、3月23日時点で26都道府県549人の感染が確認されている。英国型への感染者がもっとも多く501人、次いでブラジル型35人、南ア型13人となっている。検疫でも100人が確認されている。
 さらに今月は「フィリピン型」の変異ウイルスの感染者が検疫で初確認された。フィリピン型はWHOが定めるVOCの対象には入っていないが、英国型や南ア型、ブラジル型と同程度の脅威と考えられるとし、国は監視体制を強めている。
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