きょうのことばセレクション

EV販売

2021.4.1(木) 掲載
 新型車効果や各国の補助金の後押しで、電気自動車(EV)販売は世界で急拡大している。特に欧州は主要18カ国のEV販売台数が2020年に72万台と、19年に比べ倍増し全体の販売台数の7%に達した。ノルウェーでは新車販売の54%がEVだった。
 日本のEV普及は遅れている。20年の販売は1万5千台と乗用車の新車市場で0.3%にとどまる。三菱自動車「アイ・ミーブ」や日産自動車「リーフ」など、量産車の投入では世界に先行したが、伸び悩んだ。日本の自動車大手はハイブリッド車(HV)や燃料電池車(FCV)を含む全方位戦略で車の電動化に取り組んでいる。その間に世界ではEV専業の米テスラなどが台頭した。
 EV普及には急速充電器などインフラ網の整備のほかにも課題がある。まず消費者から見ると車種の選択肢が少ない。また蓄電池が高価なため、補助金なしではガソリン車より割高になる。それでもスウェーデンのボルボ・カーが3月、30年までに新車販売を全てEVにすると表明するなど、既存・新興メーカーを問わず脱炭素をにらんだ動きが加速している。
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