きょうのことばセレクション

2プラス2

2021.4.1(木) 掲載
 外務・防衛閣僚が集まって両国の安全保障を話し合う協議体。日米間の正式名称は「日米安全保障協議委員会(SCC)」。1960年に発効した現行の日米安保条約に基づき同年9月に初回会合を開催した。在日米軍の再編や防衛協力の指針(ガイドライン)改定など日米同盟の節目となる重要なテーマを協議してきた。
 当初は米側から駐日大使と太平洋軍司令官が出席していた。安保条約の締結から30年を迎えた90年に米側の参加者を閣僚級に格上げすると決めて、現在の形式になった。2プラス2の下には局長級の「日米安全保障高級事務レベル協議(SSC)」や「日米防衛協力小委員会(SDC)」などがある。
 日本が2プラス2を実施する国は米国に加え、オーストラリアやロシア、フランス、英国、インドネシア、インドへと広がっている。軍事力を強化して東シナ海や南シナ海への進出を強行する中国への抑止力を高めるため地域情勢や国際問題といった伝統的な外交テーマを防衛の観点から論じる重要性が増している。
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