きょうのことばセレクション

洋上風力発電

2021.3.1(月) 掲載
 安定した強い風が吹く海上で建設される風力発電。洋上風力発電は主に「ブレード」「ナセル」「タワー」「基礎」の4部位で構成される。本体の建設のほか、洋上風車専門の建設船や海底ケーブルなど関連業種は多い。
 世界風力会議(GWEC)によると、世界で2019年に導入された洋上風力の発電容量は610万キロワットで、原子力発電所約6基分に相当する。設置しやすい遠浅の海が広がる欧州での開発が盛んで、50年までに3億キロワットを導入する計画だ。国際エネルギー機関(IEA)は、40年までに洋上風力プロジェクトへの累積投資額が1兆ドルに達すると予測する。
 日本では20年11月、千葉県と秋田県の海域で発電事業者を選定するための公募が始まった。足元では、風車の土台を海底に固定する「着床式」の開発が中心だが、日本には遠浅の海が少ないため、将来的には風車を海面に浮かべる「浮体式」の導入も検討されている。ただ浮体式は技術的に確立されておらず、実現にはコスト削減などの課題が残っている。
洋上風力発電