きょうのことばセレクション

巣ごもり消費

2021.3.1(月) 掲載
 新型コロナウイルスへの感染防止で外出を控える動きや在宅勤務が広がり、自宅で過ごす時間が増えたことで消費者の行動が変わった。総務省の家計調査では、2020年12月の消費支出のうち食料では冷凍調理食品やチューハイ・カクテル、即席麺などが前年同月を上回った。加湿器や空気清浄機を含む冷暖房用器具、ゲームソフトなども増えた。
 20年の食品スーパーの売上高(既存店)は、家庭で調理する「内食」需要の高まりなどで前年比5%増加。即席麺大手の日清食品ホールディングスの20年4~12月期連結決算は純利益が前年同期比41%増と過去最高だった。任天堂のゲームソフト「あつまれ どうぶつの森」は大ヒットした。
 一方、家計調査では航空や鉄道などの交通費、パック旅行費、映画・演劇などの入場料、食事代、口紅などへの支出が大きく減っていた。巣ごもりの恩恵を受ける食品メーカーも、飲食店やホテル向けは落ち込んでいる。企業は「非接触」「宅配」など新常態のニーズに応える商品・サービスの開発を急いでいる。
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