きょうのことばセレクション

教育のデジタル化

2020.12.1(火) 掲載
 新型コロナウイルス感染拡大による長期休校中、多くの学校が授業を進められず浮き彫りとなったICT(情報通信技術)環境の遅れを解消する政府方針。小中学生全員に1台ずつ学習用端末を配る時期を3年前倒し、2020年度中に配備を終えるほか、全国の大学や研究機関を結ぶ超高速ネットワーク「SINET」を22年度にも小中高校に開放するなど、校内環境の整備を急ぐ。
 文部科学省は児童生徒が授業で使う教科書をデジタル化した「デジタル教科書」の活用も学校現場に促す。小学校では24年度から本格導入をめざすため、現在は各教科の2分の1未満と制限される利用時間を緩める検討を始めた。
 教育現場でデジタル化が進めば、子どもたち一人ひとりの学習の習熟度を管理しやすく、きめ細かい指導ができる利点があるとされる。より効果を高めるためには、教員1人当たりの児童生徒数を減らす「少人数学級」を導入したり、遠隔授業で認められる単位の取得制限を緩和したりする必要があるとの指摘もある。教育のデジタル化実現への課題は多い。
教育のデジタル化