きょうのことばセレクション

ロックダウン世代

2020.9.1(火) 掲載
新型コロナウイルスの影響で教育や就職の機会を失ったことで将来にわたって労働市場で不利益を受ける可能性のある若い世代を表した名称。国際労働機関(ILO)が5月、新型コロナが世界の労働や雇用に与える影響についてまとめた報告書で使用した。
 ILOによると、コロナ禍による大学閉鎖などで世界の若者のうち65%は学習量が減少した。働いていた18~29歳のほぼ6人に1人が仕事をやめ、雇用され続けている人でも労働時間が23%減った。ILOは状況を改善するため、対策が必要だと指摘している。
 世代を表す呼称としては、日本では戦後のベビーブーム期に生まれた「団塊」や、1970~80年代初めに生まれた「就職氷河期」、平成初期生まれの「ミレニアル」などが知られる。氷河期世代はバブル崩壊で企業が新卒採用を減らした時期に社会人となり、非正規雇用の多さなど影響は現在も続く。政府は2019年、この世代の就労を後押しするため「支援推進室」を設置した。各自治体でも採用支援の動きが広がっている。
ロックダウン世代