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改正個人情報保護法

2020.8.1(土) 掲載
氏名や生年月日、免許証番号といった個人情報の取り扱いを定めた法律で、データ利用の急拡大を見据えた改正法が6月5日に成立、12日に公布された。改正の議論のさなかに就職情報サイト「リクナビ」を運営するリクルートキャリア(東京・千代田)が就職活動をする学生の「内定辞退率」を販売した問題が発生し、規制色が強まった。
 個人データの利用停止を本人が企業に請求できる「使わせない権利(利用停止権)」を盛り込み、ウェブの閲覧履歴を記録した「クッキー」は個人と照合して利用する第三者に渡す場合に本人の同意を義務付けた。企業への罰金の上限も1億円に引き上げた。
 データの適正な利活用を後押しする内容も加えた。個人を識別できないようにした「仮名加工情報」なら条件付きで利用停止請求などの対象から外す。個人情報保護委員会は情報漏洩が発生した場合の本人への通知義務も含め、具体的な運用方法について年内に政令や規則をまとめる予定だ。
改正個人情報保護法