きょうのことばセレクション

人工心肺装置

2020.5.1(金) 掲載
自力で呼吸する機能を失ったり、事故などで心臓が停止したりした場合に、心臓や肺の機能を体の外で置き換える装置。体外式膜型人工肺(ECMO)とも呼ばれる。装置本体にチューブやポンプなどの部品を組み合わせて動作させる。血液を患者の体外に取り出し、酸素を供給し二酸化炭素を排出してから戻す。国内では年間、1万件程度の治療が行われている。
 新型コロナウイルスに感染して肺炎が重症化した場合、自力呼吸が可能な場合はまず人工呼吸器で肺の機能を補う。それ以上重症化して肺が呼吸機能を失った場合は、人工心肺装置が必要になる。
 人工心肺装置の国内最大手はテルモで約7割のシェアを持ち、泉工医科工業(東京・文京)が続く。海外ではスウェーデンのゲティンゲグループが大手。国内では2月時点で約1400台が設置されており、そのほとんどが国内メーカーの製品だ。
人工心肺装置