きょうのことばセレクション

OPECプラス

2020.4.1(水) 掲載
主要産油国が石油の供給量を協力して調整し、石油価格の安定を目指す枠組み。石油輸出国機構(OPEC)加盟国と、ロシアなど非加盟国が2016年12月に設立で合意した。産油国がシェア拡大のため増産競争を展開し、石油価格の急落を招いたことが背景にある。
 サウジアラビアなど加盟国と、ロシアなど非加盟の10カ国が参加。世界の石油生産の4割超を占める。事実上、サウジとロシアが主導する。OPECは米国のシェールオイルで価格支配力に陰りがみられたが、ロシアの協力で影響力を取り戻すことができた。
 17年1月から協調減産を始め、20年1~3月は日量170万バレルの減産に取り組む。約束した減産量を順守していない国もあり、サウジは価格下支えのために目標量を超えて大幅に減産している。電気自動車(EV)の普及などエネルギー転換が進むなか、産油国としてどう需要を創出するかという共通の課題も抱えている。
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