きょうのことばセレクション

電子棚札

2019.11.1(金) 掲載
無線通信で商品の価格や商品情報、在庫状況などをリアルタイムで表示する仕組み。小売業ではこれまで紙の値札を入れ替えてネット通販などと価格競争をしてきた。通信機能のある電子棚札の導入で、より頻繁な値付けの変更が可能になる。企業側は収益機会の拡大に加え、人手不足下で値札を付け替える作業の手間が省けるメリットもある。
 国内の小売り大手では家電量販店が先行するが、他の業態でも導入を探る動きが広がる。ドラッグストア最大手のツルハホールディングスは2月、経済産業省と共同で賞味期限の迫る食品を値引いて販売する実験をし、需給に応じた最適な値付けを検証した。今後は食品スーパーなどの小売業に導入が広がる可能性がある。
 凸版印刷や大日本印刷など、電子棚札のシステムを構築し提供する企業も商機をうかがう。凸版印刷によると、リアルタイムで価格を変動させるネット通販への対抗策として、企業からの問い合わせが増えているという。
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