きょうのことばセレクション

経済財政諮問会議

2019.6.1(土) 掲載
2001年の中央省庁再編に合わせて政府の経済財政政策全般を話し合うために発足した会議。首相が議長を務め、議事進行役を経済財政担当相が担う。主な経済閣僚、日銀総裁のほか、財界人や学者から選ぶ4人の民間議員がメンバーを構成する。所管省庁とそれぞれの族議員が事実上支配してきた政策決定を内閣主導に切り替える狙いで発足した。
 特に小泉純一郎元首相が活用したことで知られる。小泉氏の構造改革を支持する奥田碩トヨタ自動車会長(当時)を民間議員に招き、諮問会議を舞台に郵政民営化や三位一体改革などの大胆な改革政策を断行した。民主党政権下の10~12年には休止していたが、第2次安倍政権で復活した。
 毎年6月に諮問会議がまとめる「骨太の方針」は経済財政政策の方向性を示すもので、夏以降の予算編成や政策のベースになる。安倍晋三首相は14年の骨太の方針では法人税率下げを打ち出した。近年は主に産業政策をまとめた成長戦略との重複が指摘されている。
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