きょうのことばセレクション

中小型パネル

2019.5.1(水) 掲載
スマートフォン(スマホ)やタブレット(多機能携帯端末)、ノートパソコンなどの映像表示に使う部材で、液晶と有機ELの2種類がある。液晶は白色の発光ダイオード(LED)の光を赤緑青の3色のフィルターに通すことで色鮮やかな映像を表示する。JDIはこの方式で1割超の世界シェアを持ち、韓国のLGディスプレーも高いシェアを持つ。
 一方、有機ELは自ら発光する赤緑青の有機材料を使い映像を表示する。液晶に比べて消費電力を抑えながら高精細の映像を表示できるといわれている。韓国のサムスン電子がこの方式に取り組んでおり、圧倒的な世界シェアを持つ。米アップルが「iPhone(アイフォーン)」に有機ELパネルの採用を決めるなど、今後普及が拡大するとみられる。
 ただ、中小型パネルシェア市場では、中国勢が勢力を伸ばしている。中国最大手の京東方科技集団(BOE)は液晶に加え、有機ELパネルの開発を進める。このほかにも天馬微電子(中国)も同様の動きを進めており、競争は激しくなる。鴻海(ホンハイ)精密工業の傘下に入ったシャープは同分野で約6%の世界シェアを持つ。
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