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教科書検定

2019.4.1(月) 掲載
教科書会社が編集した教科書が学習指導要領に則しているか、範囲や表現は適切かなどを審査し、合格すれば学校での使用を認める制度。まず文部科学省の教科書調査官が原稿段階の教科書を読み込み、調査意見としてまとめる。その後、大学教授らで構成する文科相の諮問機関「教科用図書検定調査審議会」が調査意見を基に審査する。
 記述の誤りなどについて検定意見が付された場合、教科書会社は内容を修正して再審査を受ける。小中学校は全学年、高校は各学年分を原則4年ごとに行う。教育委員会などの採択を経て実際の使用は検定の翌々年度になる。
 文科省は教科書検定での記述の修正過程が分かるよう今年5月から全国7会場で、申請段階の教科書と検定に合格した教科書、教科書検定審議会の検定意見書、修正前後の記述を対照した修正表などを公開する。文科省が2014年1月に行った検定基準の改正では、小中学校の社会科、高校の地理歴史と公民を対象に「領土や歴史問題で政府見解を反映する」ことが審査の基準に加えられた。
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