きょうのことばセレクション

公正取引委員会

2019.4.1(月) 掲載
内閣府の外局に位置づけられる行政委員会。企業による市場独占や価格カルテルなどを防ぐ独占禁止法を運用し、他から指揮監督を受けない独立性が担保されている。一握りの大手企業が市場を独占することで価格の高止まりやサービスの低下をまねき、消費者が不利益を被ることがないよう、公正な競争環境を整える「番人」の役割を担う。
 企業に対して違反行為をやめるよう排除措置命令を出したり、課徴金の支払いを命じたりする。悪質な違反行為は公取委が検察に報告し、問題企業の社員の逮捕などに発展する場合もある。独占禁止法の運用方法は指針として示していて、メーカーと流通業者に関する「流通・取引慣行ガイドライン」や、M&A(合併・買収)に関する「企業結合ガイドライン」などがある。
 直近ではプラットフォーマーと呼ばれるIT(情報技術)大手をめぐる実態調査も行っている。「GAFA」と呼ばれる米グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン・ドット・コムを念頭に、M&A審査のルール整備などによるデータ独占への対応も検討している。
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