きょうのことばセレクション

地図データ

2019.3.1(金) 掲載
地図上の場所にひも付けて集約される情報。米グーグルなどネット大手がスマートフォン向けに無料でデジタル版サービスを提供したことで爆発的に利用が拡大した。交通ルールを反映した道路図に工事、渋滞、災害、事故などの各種リアルタイムデータが上乗せされ、付加価値が高まった。結果、カーナビ市場の急激な縮小につながった。
 高性能・小型化したレーザー、カメラなどを車上に搭載した計測車両を走らせることで路面や車線、標識などの高精度3次元データが集めやすくなった。低価格化が進む衛星写真の解析でデータ収集のコストも下がった。自動運転開発では、車載機器の誤差調整に必須のデータとなっている。
 更新頻度の高い膨大なデータの収集では、顧客基盤の大きいグーグル、中国・百度などのネット大手が優位な立場にある。秒単位で車や歩行者の動きを集め解析することで、到着時間の正確な予測、保険と連動した高リスク経路の回避、最適な広告の配信など、地図関連の次世代サービスをいち早く開発できる可能性が高い。
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