きょうのことばセレクション

EPA

2019.2.1(金) 掲載
複数の国や地域の間で、モノだけでなく、ヒトやサービスの移動を自由にすることで経済関係を相互に強める協定。原則として関税のみを取り扱う自由貿易協定(FTA)と比べ、知的財産保護や電子商取引、通関円滑化といった幅広い分野で自由貿易のルールを定める。
 日本と欧州連合(EU)のEPAは、世界の国内総生産(GDP)の約3割、世界貿易の約4割を占める巨大な自由貿易圏となる。日本側は農林水産品と鉱工業品を合わせて約94%、EU側は約99%の関税をゼロにする。例えば、EUは日本の乗用車にかけている10%の関税を8年目にゼロにする。
 2000年代以降に世界貿易機関(WTO)が機能不全に陥る中で、各国はEPAの締結を進めてきた。直近では世界経済に保護主義的な動きが強まる中で、自由貿易を推進する手法としてさらに注目を集めている。
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