きょうのことばセレクション

意匠

2018.9.1(土) 掲載
形、模様、色で表された独特のデザイン。「視覚的な美」だけでなく「使い勝手の良さ」なども含まれることがある。特許や商標、著作権などと並ぶ知的財産権の一つ。日本では特許庁に出願した後、審査に合格し登録すれば独占的に利用する権利を得られる。ここ数年、特許庁への出願は増え続けている。
 審査基準は(1)量産が可能(2)公に知られていない新規性(3)創作性――など。出願から約6~7カ月で審査が終わるのが一般的だ。意匠権の存続期間は現在は20年で、更新はできない。2006年の法改正で5年間延長された。日本では15年から複数の国に対して、一括で意匠の国際登録ができるようになった。特許庁、もしくは世界知的所有権機関(WIPO)事務局に出願して認められれば、権利は国際的に保護される。
 最近はデザインの良さを重視する企業が増えている。17年の意匠出願件数は欧州で約9万6千件、米で約4万5千件なのに対し、日本では約3万2千件にとどまる。特許庁は企業の意匠出願を後押しし、日本でもデザインに強い企業を増やす考えだ。
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