きょうのことばセレクション

共同事業

2018.8.1(水) 掲載
航空業界特有の提携の枠組みで「ジョイントベンチャー」とも呼ばれる。複数の航空会社が1つの企業のように運航ダイヤや乗り継ぎ時間を調整し運航する。お互いの便を自社便のように活用できる利点がある。顧客にとっても出発時間の選択肢が増え、乗り継ぎ時間の短縮など利便性が高まる。
 航空会社の連携には共同運航(コードシェア)もあるが、「共同事業」では一歩踏み込み、収益最大化や路線の戦略を共同で練る。提携企業間で運航ダイヤや運賃の調整まで踏み込むと独占禁止法に抵触する恐れもある。共同事業に際しては、各国から独占禁止法適用除外(ATI)の認可を得る必要がある。
 日本勢では日本航空は日米間ではアメリカン航空、日欧間では英ブリティッシュ・エアウェイズなどと共同事業を手掛けている。全日本空輸もユナイテッド航空などと共同事業の提携を結んだ。同じ航空連合に加盟している航空会社同士が共同事業を始めるケースが多い。今回、「ワンワールド」に加盟する日航は、「スカイチーム」に加盟する中国東方航空との共同事業に乗り出す。
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