きょうのことばセレクション

データエコノミー

2018.8.1(水) 掲載
人の行動や企業の活動が生み出すデータを競争力向上に生かす新たな経済を指す。人工知能(AI)やビッグデータ解析の実用化が進み、広告や商品開発にデータを取り入れる動きが活発になった。街づくりから災害対策、選挙、日常の生活にまでデータ分析を活用するケースが広がり、社会に及ぼす影響が大きくなっている。
 スマートフォン(スマホ)などの普及もデータが主導する経済の拡大を後押しする。米著名投資家、メアリー・ミーカー氏によると、2018年に世界のネット普及率は初めて5割を超す見通しだ。この10年でほぼ倍になっており、利用できるデータは今後も加速度的に増える。
 個人データの活用を巡っては、各国で温度差もある。独調査会社GfKの調査では「便益のために個人情報を提供する」と答えた人の割合は中国が最多で全体の4割に上った。最も慎重だったのが日本で情報流用などに対し警戒感は強い。ユーザーの理解をどう得るかは、データ経済の拡大に向けた課題となる。
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