きょうのことばセレクション

エネルギー基本計画

2018.7.1(日) 掲載
国の中長期的なエネルギー政策の方向性を示す計画。2002年に成立したエネルギー政策基本法に基づき、03年に初めて定めた。おおむね3年ごとに見直している。経済産業省が有識者を集めた総合資源エネルギー調査会で議論してつくる。
 現行の計画は14年に閣議決定した。再生可能エネルギーを最大限導入する考えを示す一方で、原子力については昼夜を問わずに安定的、安価に発電できる「重要なベースロード電源」と位置づけ、原子力発電所の再稼働を推進していく方針を明確にした。ただ11年の東日本大震災の後の厳しい世論を背景に、原発新増設の是非への言及は避けた。今夏の閣議決定をめざす改定案も同じだ。
 改定の過程で原子力の扱いは大きく変わってきた。10年に民主党政権がつくった計画では原発推進の姿勢が鮮明だったが、震災後に転換。12年の「革新的エネルギー・環境戦略」(閣議決定せず)では「30年代の原発稼働ゼロ」とした。自民党政権でまとめた14年の基本計画で再び推進に転じた。
エネルギー基本計画