きょうのことばセレクション

南北首脳会談

2018.5.1(火) 掲載
韓国と北朝鮮の国家元首同士が朝鮮半島の安定や統一といった課題について話し合う。離散家族や経済協力、文化・スポーツ交流も議題になってきた。過去2回は平壌の百花園迎賓館で開いた。3回目となる今回は、北朝鮮指導者が初めて軍事境界線を越えて韓国側に入り、板門店の「平和の家」で開催した。
 第1回は2000年6月、当時の韓国の金大中大統領と金正日総書記が会談した。金大統領が専用機で平壌国際空港に降り立つと、金総書記がタラップまで出迎える「演出」もあり、融和ムードは一気に盛り上がった。「南北共同宣言」の署名を受け、離散家族の再会や金剛山の観光事業が本格化した。北朝鮮南部に開城工業団地を設け、韓国企業が衣類や電子部品を製造できる状態になった。南北関係の進展により、金大統領は同年10月にノーベル平和賞の受賞が決まった。
 2回目となる07年10月の会談では盧武鉉大統領と金正日総書記が出席した。金総書記が会談で盧氏に突然会期の延長を提案するなど予測不能な行動に出て、韓国政府を振り回した。経済支援など懸案を網羅した「平和繁栄宣言」を採択したものの、翌08年に韓国の政権交代があり、めぼしい成果は残せなかった。
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