きょうのことばセレクション

国立大学法人

2018.4.1(日) 掲載
国立大学の設置を目的とした法人。大学の自主性向上や行財政改革の一環として、2003年制定の国立大学法人法に基づき、2004年に99の国立大学が89の法人に再編、設立された。
 かつて国立大学は文部科学省の一地方支部局とされ、裁量権が乏しかった。法人化により国からの運営費交付金の使途、学科設置、教員人事まで幅広い裁量権が認められるようになった。文科省は法人化に伴い、各大学の学生数や教職員数などに応じて運営費交付金を配分している。各大学は6年ごとに作成される中期目標に沿って中期計画を定め、第三者がその達成状況を評価する。
 法人化しても国立大学の収入の約4割を占めるのが国からの交付金。文科省などによると法人化初年度の04年度に1兆2415億円あった交付金は財政改革のため減る傾向で、16年度は1兆945億円と04年度に比べて1470億円、11.8%減少した。国立大学側からは「若手研究者の安定雇用や施設の老朽化対策にも支障をきたしている」と交付金増額を求める声が上がっている。
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