きょうのことばセレクション

防衛大綱

2018.4.1(日) 掲載
長期的な日本の防衛力の整備や運用のあり方を示す安全保障政策の基本方針で、部隊数や主要な装備の整備目標を盛り込む。これに基づき、5カ年計画で具体的な装備調達や部隊編成、必要経費などを定める中期防衛力整備計画(中期防)を策定する。現在の中期防が2018年度で期限を迎えることを踏まえ、安倍晋三首相が17年8月に大綱見直しを表明した。
 大綱は冷戦下の1976年に三木内閣が初めて策定し、過去4回改定した。76年大綱で、日本が周辺地域の力の空白にならないよう、自衛隊をまんべんなく配備する「基盤的防衛力構想」を提唱。民主党政権下の2010年にまとめた大綱では、手薄だった南西諸島の防衛力強化を柱とする「動的防衛力」を打ち出した。
 安倍首相の下でまとめた13年の大綱では、陸海空3自衛隊の一体運用など北朝鮮や中国への対応をさらに意識した「統合機動防衛力」を掲げた。近年はサイバー防衛や宇宙監視など新たな領域での防衛力強化が課題になっており、今回の見直しでも論点だ。
防衛大綱