きょうのことばセレクション

携帯電話事業者

2018.1.1(月) 掲載
 自社で無線通信設備を設置・運用し、携帯電話サービスを提供する事業者のこと。国内ではNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの3社が事業を運営している。事業参入には総務省による周波数割り当てが必要になる。割り当てを受けた事業者は定められた条件に従い、基地局を設置してサービスを提供する。多額の設備投資が必要となるが、周波数の確保が参入障壁になり事業者の数は限られる。長期的には利益を上げやすいビジネス構造といえる。
 総務省が2014年から力を入れる仮想移動体通信事業者(MVNO)は、自社で周波数やネットワーク設備を持たずに携帯電話サービスに参入できる。参入障壁が低く、17年6月末時点で700社以上が参入し、過当競争に陥っている。
 多くのMVNOが薄利多売の事業モデルしか選択肢がなく、低収益性に苦しんでいる。楽天は大手3社に続く携帯電話事業者に名乗りをあげることで、限界を突破する考えだ。大手3社の寡占状態にあった携帯市場に新規参入することで、新たな競争が促され、料金値下げが一層進む可能性もある。
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