きょうのことばセレクション

サウジアラビア

2017.12.1(金) 掲載
「サウド家のアラビア」を意味し、国に家の名前が含まれるというめずらしい体制の国だ。その名の通りサウド家の王族が政治の重要ポストを握り、国王が大きな権力を持つ。人口は3228万人(2016年)で、うち73%が自国民。単純労働を引き受けるアジア出身者が20%を占める。
 国内にメッカとメディナのふたつのイスラム教聖地を抱える。「2聖モスク(イスラム寺院)の守護者」を自任する国王は、世界各国からの巡礼者を受け入れる責任を持つ。社会は厳しい宗教戒律で知られる。米国との伝統的な同盟関係を持ち、アラブ諸国で唯一、20カ国・地域(G20)のメンバー。20年にG20首脳会議を主催する。
 日量およそ1000万バレルの石油を生産し、世界へのエネルギーの安定供給で重要な役割を果たす。経済は輸出や歳入の大部分を石油に頼り、脱石油依存が課題だ。人口の半分が20歳以下という若さが特徴。今後、続々と労働市場に参入する若者の雇用をどうつくるかが切実な課題となっている。
サウジアラビア