きょうのことばセレクション

診療報酬

2017.11.1(水) 掲載
 病院や薬局などの医療機関が、公的医療保険で手掛ける医療行為や薬の対価として受け取る報酬。国が全国一律に定める公定価格で、原則2年に1度、偶数年度に改定する。診療報酬は年間の医療費(40兆円超)に相当し、企業や個人が納める保険料や税金、患者の窓口負担で賄う。報酬を下げると、病院や診療所などの収入が減り、国や企業、個人の負担も減る。
 診療報酬は医師の診察料(本体)と薬と包帯など医療材料を含む薬価部分の2つからなる。政府は年末までの予算編成作業の中で、診察料や薬価の大枠について18年度にどれだけ増減させるか改定率を決める。その後、厚生労働相の諮問会議である中央社会保険医療協議会が個々の医療サービスごとに公定価格を決める。
 18年度は原則3年に1度改定する介護報酬を改定する年でもある。診療と介護の両報酬をそろって見直すのは6年に1度。今年は節目の年といえる。介護報酬を巡っては、利益率が比較的高い通所介護(デイサービス)や訪問介護などの報酬の引き下げ・適正化が焦点になる
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