きょうのことばセレクション

環境債

2017.10.1(日) 掲載
調達資金の使途を環境対策事業に限定して発行する債券。グリーンボンドとも呼ばれる。対象となる事業は太陽光発電や風力発電など再生可能エネルギーの導入、廃棄物や水資源の管理、生物多様性の保全などが含まれる。2007年に欧州投資銀行が発行した「Climate Awareness Bond(気候を意識した債券)」が初めての環境債とされ世界銀行やアジア開発銀行といった国際金融機関が続いた。民間金融機関や事業会社による発行も増えている。
 環境債の基準として業界が自主的に策定した「グリーンボンド原則」が国際的に普及している。中国やインドなど国が独自に決めた基準に従い環境債を発行するケースもある。日本では環境省が3月に「グリーンボンドガイドライン2017年版」を策定した。
 イメージ戦略の一環としても環境債の発行は増加傾向にある。一方で環境への配慮が足りない発行体が環境債の発行で体裁を取り繕う「グリーンウオッシュ」という行動が問題視され始めている。



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