きょうのことばセレクション

産業医

2017.7.1(土) 掲載
 事業所での従業員の健康管理について、専門的な立場から指導や助言を行う医師のこと。健康診断の実施やメンタルヘルス相談などが主な役割。従業員50人以上の事業所では選任することが義務付けられており、50人未満は努力義務、1000人以上の場合は専属の産業医を置くことが求められている。産業医の養成研修・講習を修了した医師は全国で約9万人おり、3万人程度が実働している。
 厚生労働省によると、パートタイムを除く一般労働者の年間総実労働時間は2016年で2024時間。20年前の1996年(2050時間)とほぼ横ばいだ。働く時間は縮まらず、第三者による点検の必要性は高まっている。
 政府も産業医の役割を重んじており、15年12月には従業員のメンタルヘルス対策の強化を促す「ストレスチェック制度」を企業に義務化。企業は今年6月から、月100時間を超える残業をした従業員を産業医に報告することが義務付けられた。従業員の健康管理を徹底するには、産業医と企業の連携が欠かせない。
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