きょうのことばセレクション

監査意見

2017.6.1(木) 掲載
 監査法人は企業が作成した経営成績や財務状況を記した決算書類が、妥当な会計処理で正しく表示されているか調べる。調査結果を監査意見として表明し、企業の取締役会などに提出する。3カ月ごとの四半期決算は「四半期レビュー報告書」に、本決算では「監査報告書」に記載される。
 監査意見は4種類あり、監査人はいずれかを表明する責任がある。決算書の信頼性に「お墨付き」を与えるのが、「無限定適正意見」「限定付き適正意見」の2種類。通常、企業による不適切な会計処理などがなければ無限定適正意見がつく。「不適正意見」「意見不表明」の2種類では、決算書の信頼性が保証されない。
 東京証券取引所の上場廃止基準では監査人が「不適正意見」「意見不表明」とした場合で、東証が「市場の秩序を維持できない」と判断すると上場廃止の可能性がある。4月、東芝の監査を担当するPwCあらた監査法人は、東芝の2016年4~12月期決算について意見不表明とした。
監査意見