きょうのことばセレクション

規制改革

2017.6.1(木) 掲載
 経済の構造改革や技術革新に向け、その障害となっている国や地方自治体の規制を見直すこと。経済が急速に移り変わる中で柔軟に規制を修正・撤廃しないと新たな事業創出の妨げになる。長期的な経済の成長底上げには不断の規制改革を通じて民間投資の足かせを軽くし、企業が生産性を高められるよう後押しが欠かせない。
 政府による本格的な規制改革の動きは1981年の第2次臨時行政調査会、いわゆる「土光臨調」が最初とされる。第2次安倍内閣では2013年1月に「規制改革会議」を設置。16年9月に「規制改革推進会議」に名称を変え、混合介護の解禁や行政手続きの簡素化などを議論している。最近では民泊の解禁を巡る議論が大きな関心を集めた。人口減で深刻な労働力不足に見舞われる中、雇用関係の規制見直しも喫緊の課題だ。
 00年に政府が航空会社の国内線運賃を完全自由化したことで価格競争が刺激され、旅行や出張の費用が下落。14年の一般用医薬品(大衆薬)のインターネット通販解禁なども消費者の利便性向上につながった。
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